昔の新緑写真ですが外飲み解禁

2025年04月25日

築100年超の洋風建築を見学

全国各地の市街地の中には、明治大正期建築の古い洋館があちこちに残っていますが、それらの建物は壊されたり、放置されたり、またあるものはそのまま大事に使われていたり、またリノベーションで新しい命を吹き込まれて生き返って地域にとけ込んでいたりしています。

山形市の街の中にも古い旧医院が残されていて、心ある人たちが何とか保存できないかと活動をしているようです。
その洋館を一昨日の夕方から見学する機会があったので行ってみました。

建物は大正元年築なので、今年で築113年目を迎えます。
このような美しい洋館で、2年前まで現役の小児科皮膚科医院として活躍していました。
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     [旧吉池医院]

現在は亡くなられた院長の夫人個人の持ち物で、この建物の保存活用を目指すプロジェクトチームが、とりあえず夫人の好意で使わせてもらっているということでした。

院内は当時の設計者のこだわりがあちこちに見られるのですが、どうやらその当時の有名建築家が何人も設計に携わって、その辺の説明をされても自分はよくわかりませんでした。

これが受付と薬局を兼ねた窓口。
ガラスの向こうには、診察室の白いベッドが見えています。
当たり前ながらレトロですな。
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     [受付窓口]

各部屋の天井もそれぞれ違う素材で作られていて、和風であったり洋風だったり詳しくはわからないのですが、いろいろな様式を試験的に取り入れてみた建物だということでした。

この建物には当時としては珍しい3階の部屋があって、今でいう展望室になっていました。
その天井は漆喰のモダンな造り。
特別なお客さんを通して楽しんでいたようです。
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     [天井]

夜に部屋の明かりを点けて外から眺めるとすごく美しいので、敢えてライトアップなどはしないのだということでした。

現在は1階部分は主に展示室として、2階の3部屋は芸工大の学生たちのゼミの場として活用しているようですが、今後は厳しそうですね。

敷地が400坪、建物の価値も重文級(?)、固定資産税も結構な額のようで、かといって山形市でも買い取るほどの金もないということで、もし遺産相続の対象となってしまうと遺族は皆さん東京住まいなので、取り壊して土地を売却、その後はマンションが建つという流れになりそうです。

文化財登録の申請をしてもいないし、有形文化財の登録をしたらますます相続などの話がめんどくさくなりそうなので、個人的には今後の長期保存は厳しそうですな~。

ちなみにこの建物のすぐ裏は、山形歯科専門学校と歯科医師会の建物です。
全部クリックしてど~ぞ!
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     [裏は歯科専]

urutorahurosu at 06:00│Comments(0)今日このごろ 

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