2011年07月14日

シャッター通り

「○○通り」というのは、その地域や文化にちなんでいろいろな名称がついていますが、今全国で流行中の、でも正式な名称でないのが「シャッター通り」。
秋田内陸線で、後ろの乗客と話をしていたアテンダントのおネエさん。
「鷹ノ巣で昼食ですか? あのお、一応駅前に商店街はあるのですが・・ こんな言い方は何なんですがぁ・・ いわゆるシャッター通りといいますかぁ・・ 今日は日曜日で、お店が必ず開いているかどうかは保証できないんですよぉ・・」
果たして、終点鷹ノ巣駅前はタクシーも待機しているし、おそばでも食べようかなと思って歩き出したら、ンン・・?
これほど見事なシャッター通りは初めて。
駅前から続く大通りのアーケード街は、乗り換え客以外の通行人は皆無に近く、車もほとんど通らず、ここはゴーストタウン?
どうやらこの辺の食堂は、土日祝が定休日のようで、100mほど歩いて、たった1軒だけラーメン屋さんが開いていました。
ただの記録写真になりますが、こんな写真が普通に道路の真ん中に出て撮れるのです。
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[ゴーストタウン?]










そのまま振り向けば駅前もこんな感じ。赤信号もむなしく感じる日曜日の午後1時。
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  [日曜日の昼下がり]












秋田の代議士さん、この現実を見たことがありますか?



2011年07月11日

浅草ほおずき市

東京はもう酷暑としか表現ができませんね。
研修会の前に少し時間があったので、浅草のほおずき市へ行ってみましたが、朝からジリジリと照りつける日差しに、すっかりおじけづいてしまいました。
四万六千日のご縁日にちなんだほおずき市ですが、ちらほら外人さんの姿も増えてきています。
研修会の前で、あまり汗をかきたくなかったので、宝蔵門の下の風で汗を抑えながら、ほおずき売りのお姉さんを撮影。
絵になる売り手さんの近くには、カメラマンが集まっているので、汗まみれで歩き回る必要はありません。
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[暑い日]











風鈴も朝からの強い日差しに溶けてしまいそうで、音色もむなしく聞こえます。
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 [夏本番]




urutorahurosu at 05:51|PermalinkComments(9)めぐる季節 

2011年07月09日

がんばれ秋田内陸縦貫鉄道

いかにも勇ましそうな名前の秋田内陸縦貫鉄道は、その名のとおり秋田県の内陸部を南北に94キロも縦走しているローカル線です。
旧国鉄角館線(角館~松葉)と阿仁合線(鷹ノ巣~比立内)の間をつないで23年前に秋田内陸線としてデビューしましたが、経営が赤字のために存続が危ぶまれている路線の一つです。
国鉄角館線の頃に、当時終点の松葉まで一度乗ったことがありますが、他は未乗車でした。
1両だけの赤や黄色の鈍行車輌の他に、2両編成の急行も走っています。
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[行き違い]










「急行もりよし号」というサロン席もついたリゾート風の快適列車に乗ったのですが、アテンダントも乗車して、車内販売や沿線のガイドをしてくれて、一生懸命に営業努力をしています。
途中、阿仁合で乗務員が交代して、アテンダントのおねえさんとは手を振ってお別れです。
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[あてんだんと]












角館から北へ北へと、多数のトンネルと300以上の鉄橋を渡って山間を走り、2時間ちょっとかかって、ようやく鷹巣に到着。
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[山また山]








がんばれ秋田内陸線!




2011年07月06日

週末閑散の観光地

震災と原発事故の影響で、観光地が大変なことになっているようです。
福島はじめ被災地周辺だけではなく、京都や浅草からは外国人観光客がほとんど消えていたし、団体の観光バスが来ないので、立山黒部アルペンルートもガラガラ。
各地で廃業の旅館も増えているようです。
週末なのに、桜と武家屋敷で有名な角館も、かなり閑散としていました。
武家屋敷の駐車場も、日曜日の日中なのに10台も駐車していません。
大人の休日パスで「こまち」は満席・立ち席でしたが、中高年の多くは田沢湖で下車して、秋田駒ケ岳や乳頭山への登山。山頂付近は渋滞だったそうです。
田沢湖駅のレンタカーが満車でダメ。角館駅のレンタカーを返すまでの間、しばし武家屋敷通りを散歩。昼飯時なのにお店もガラガラです。
伝承館では、15人ほどの入館者を前に、おばこ衣装の小学生たちが、踊ってくれています。




[秋田おばこ]
















この黒塀の前は、桜の時期はカメラマンが列をなす撮影ポイント。塀の上は枝垂桜。
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   [黒塀]













この日見かけたのは、たった1台の客の乗った人力車。
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[旅先案内人]









混雑した観光地の苦手な人、ゆっくりのんびりしたい人。今年はお勧めです。
支援も兼ねて、旅をしませんか。
こういう時は勝ち組と負け組みがはっきりして、こんな時期でも混んでいる場所はあるものですが、そういう場所は避けましょう。



2011年07月04日

何にもない宿

「何にもないですが」と通された6畳間。
本当にテレビもない、コンセントすらもない。照明はすごく小さなカサをつけた裸電球。
山奥なので、自家発電なのです。
ここは秋田・乳頭温泉郷の最奥部。有名な黒湯からさらに山道を歩いて5分の孫六温泉。
評価は好き嫌いがはっきり分かれると思いますが、若いカップルには絶対に不向きです。
温泉は自噴の4つの源泉。透明でやや熱めの湯の中に、細かいグレーの湯の花。
2ヶ所の薄暗い内湯はいい感じですが、川沿いの露天風呂はコンクリートがザラザラでお尻が痛くなるのでバツ。
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[唐子の湯]










気温30度と暑いうえに、すでに2つの温泉に立ち寄って半分のぼせ気味ですが、何にもないので、まずは入浴して背中の汗を流します。
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[石の湯]












5時半からの夕食は、山菜・岩魚・きりたんぽ他で口に合うし、日本酒1本付き。ビールはラガーの大瓶が600円、この暑さではもちろん1本ですむわけがありません。
日が沈むまで外で涼んでさらさらの肌。部屋に戻ればテレビもないし、もう寝るしかありません。
川の流れの音を聞きながら、こんな夜もたまにはあってもいいのかなと・・(眠)
日の出とともに貸しきり状態の内湯に入ってから、何にもないのでまたゴロ寝。
1泊2食1万円でおつりがきます。(酒代別)
ふた昔以上前の乳頭温泉郷を知っているので、ここが一番変わっていないのかもしれません。良くも悪くもあくまでも好き好きですが。
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[孫六全景]




2011年06月30日

麦秋

写真を撮っていて絵になるのが麦畑。
特に今の時期は「麦秋」と言って、小麦色に色づいた麦畑が写欲をそそります。
麦秋の風景といえば7月の富良野・美瑛、そして網走オホーツク沿岸から少し陸に入った一面の麦畑とジャガイモの花と斜里岳の雄大な風景ですが、山形ではほとんど稲だけなので、写真になるような麦畑がありません。
今月の立山黒部アルペンルートの帰り、信濃大町から穂高駅までのJR大糸線沿線で麦畑を見つけ、緑の稲との対比がきれいで、チャンスがあれば撮ってみたいと思っていました。
チャンスは自分で作るもの、棚田撮影のついでに、ちょいと安曇野へ。高速道は便利です。
実際に行くと平坦な地形の場所に小麦や稲が植えられているので、いいポイントが見つかりません。
結局、中学校の脇の麦畑で三脚を立てて撮影しただけの、情けない結果となりました。
これより上にレンズを上げると、車が何台も写ってしまうのです。
クリックしてみれば、麦畑の中の白い花の雑草をポイントに、小麦色のグラデーション。
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[麦秋期]



urutorahurosu at 05:44|PermalinkComments(7)写真の話 

2011年06月27日

棚田は緑のパッチワーク

日本三大車窓というのがあるのですが、その一つ篠ノ井線姨捨駅からの風景を見たのは、まったくの偶然でした。
5年前の9月の夜7時過ぎ、長野から塩尻に向かう篠ノ井線の普通電車。突然電車がスイッチバックで逆方向に走り出して停車したのが姨捨駅。
特急電車の通過待ちのために10分弱の停車でしたが、その車窓からの善光寺平の夜景のすばらしさに、そう多くない乗客全員がため息を漏らしてホームへ出て、その夜景を眺めたのでした。
その後、そこが日本三大車窓の一つと知ったのですが、何度も通過するたびに、車窓からの棚田の美しさが気になっていました。
今回、大人の休日倶楽部パスとレンタカーを使って、早苗の頃の棚田の撮影に行ったのですが、ちょっと稲が伸びすぎて、水面の美しさがイマイチ表現できません。
あと2週間前だったらよかったのにと思っています。
それでも初夏の緑は生き生きとして、畦道でふちどられる棚田の景色はまるで緑のパッチワークのようです。
彼方には有明山などの山並み、眼下には善光寺平と千曲川の流れ、そして手前には初夏の緑にかがやくパッチワークの棚田。
歩くと急斜面で汗をかいて疲れるので、三脚は車の中に置いての手持ち撮影でしたが満足でした。
クリックしてどうぞ。
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[緑のパッチワーク]


2011年06月25日

JR東日本の乗り放題パス

梅雨本番のこの時期は旅行する人が少なくなるので、JR東日本では毎年、「大人の休日倶楽部パス」という乗り放題パスを、2週間程度の期間限定で発売します。
いつもは3日間の有効期間ですが、今年は(新青森開業記念)ということで4日間13000円。
これはシニア世代限定ですが、さらに今年は年齢制限なしの「JR東日本パス」1日1万円も発売中。(利用期間注意)
どちらも新幹線自由席は乗り放題。混雑しそうな場合は指定席も、回数制限ありますが使えるのです。
なので毎週末はJR東日本に踊らされ、所用に勉強に趣味にと十分に活用させてもらっているのです。
これを使うと首都圏の移動では、東京~大宮間を新幹線利用とか、東京~熱海の東海道線を「特急踊り子号」利用(東海道新幹線はJR東海なので使用不可)とか、さらに4日間を2日ずつ2人で利用とか、新幹線の途中下車とか、いろいろ便利な使い方ができるのです。
去年は「大人の休日・・」で大雨警報の中の富山に行って、路面電車の撮影をしましたが、今年も今日から利用できるので、いろいろ行ってきます。
日本中雨降りで、昨日は上高地が土石流で孤立しましたが、雨には雨の楽しみがあり、新幹線とレンタカー利用で出発進行。
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[出発進行]



2011年06月22日

川越散歩

2時間ほどの小江戸川越の写真散歩。
今回で3回目の訪問。今までは朝早かったり、すごく寒かったりでしたが、今回はお店も全部営業していました。

絵心がないので、デジカメに描いてもらいました。
出来ばえは、クリックして確かめてください。
                                   「川越スケッチ」
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「梅雨の季節」
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                                    「お店番」  一枚どうですか?
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「ショーウィンド」  時の鐘そばの古いダンゴ屋さん。
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                                    「どれで死のうか」 
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「旨みの素」
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                                      「夏近し」
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2011年06月19日

ひとめ惚れ

「ひとめぼれ」とは、宮城の美味しいお米ですが、今回はお米ではなく、富山地方鉄道の古い駅舎のことなのです。
去年の今ごろ大雨警報の中、北陸本線富山の手前の富山地方鉄道と併走する区間で、その古い駅舎を見かけて一目惚れしてしまいました。
その時は富山市内のチンチン電車の撮影が目的で、その駅舎に行くチャンスがなかったので、今年立山黒部アルペンルートに行く前日に計画して、電鉄富山駅から50分ほどの「西魚津駅」に行ってきました。
ホームは玉石の石積みで、いかにも雪国らしい手をかけた頑丈な作り。
電車の行き違いのために構内は複線になっていて、構内踏切で渡ります。
2番ホームの背後を、時折JR北陸本線の特急が走っていきます。
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[2番ホーム]









昔は有人駅だったらしく、駅員の部屋もあるのですが今は無人駅。
駅舎は木造でもおしゃれな感じで、「西魚津駅」の字がすごくポップで、水族館も近く、さぞかし新築当時は人気だったことでしょう。
駅前の今は・・・人家はあるものの、商店など何もなし。
開業は昭和11年らしく、そろそろ後期高齢者なので、「西魚津駅」の字も「出札口」の字も右から左に書いてあります。
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  [ポップな駅舎]












誰もいない・・そのしばらくの時間が至福の時でした。