2010年08月

2010年08月31日

大沢駅(秘境駅)

奥羽線米沢~福島間にはもともと4つのスイッチバックがあって、開業当時は2時間半もかかって、板谷峠越えをしていましたが、現在はわずか30分で「つばさ」が結んでいます。
子供の頃は無意識に通過していたはずのスイッチバック4駅に、最近まで降りたことがなく、今回の滑川温泉泊の目的のひとつが、最後まで残った大沢駅のスイッチバックの遺構を見て、鉄分補給をすることでした。
朝の露天風呂でふやけた手でハンドルを持ち、峠~板谷駅間の分岐点から、ダートの林道を板谷峠越えします。
明治期に栗子隧道ができる前は、たぶんこの道が山形県へのメインストリートだったのでしょうが、普通車ならば運転がいやになるような大型車通行禁止の道。
峠を下ると、途中ひなびた鉱泉の前を過ぎ、やがて大沢の集落に到着。
でも大沢駅に行く入り口がわからず、この辺かなと急勾配の細道を登ると、長~いスノーシェードが眼下にありどうやらこれが目的の駅みたい。
旧駅前広場(狭い空き地)には、20年前に廃止になったスイッチバックの引込み線と旧ホームと、錆びて辛うじて文字の読める駅名標。そこから200mくらい先のスノーシェードの中に現在の駅ホームがあります。
スノーシェードとはいえ、鉄骨むき出しにトタンを張り付けただけなので、まるで廃墟。風で不気味な音が出て、他に誰もいない状態では恐怖さえ感じます。
あまり鉄分補給にならなかったのですが、4スイッチバック駅制覇したから、まぁいいか。
20年前のちょうど今日、スイッチバックのお別れ列車が運行されたことが、テレビで放映されていました。






[廃墟駅]

2010年08月29日

夏の終わりの露天風呂

暑い暑いといっても、考えてみればあと4ヶ月で紅白歌合戦。残暑が長引くほど、これからはあっという間に寒くなっていくわけです。
空を見上げれば、白い雲はいつの間にか秋雲が主役になり、入道雲は遠い山に少しだけかかっているだけ。ちょうど夏と秋の境界線なのです。
少しは涼しい週末をと、6月に続いてまた滑川温泉に行ってきました。うまく1人泊で予約できたからなのですが、今回はもうひとつ鉄分補給(までいかないかな)の目的があります。
部屋もたまたま前回と同じ、食事のメニューもほぼ同じ。
そういえば、夏の露天風呂はアブが多くて大変なんだということを忘れていた。こりゃ失敗かなと思いながら、アブよけのウチワと水分補給のペットボトルを持って露天風呂へ。お~ぉ、アブはいないみたいだ、うれしいな。
満室の時でも、朝の食事時間帯を狙って行くと貸し切り状態で入浴できるので、さっそくトイデジで1枚。ただの記録写真ですみません。
本館から徒歩2分の谷川沿いの、少し硫黄臭のある白濁の湯。温度調整のせいか、内風呂よりも湯船に注ぎ込まれる湯量が少なく、朝風呂でも湯の新鮮味に欠けるのが気になりました。また来るね。




[白濁の湯]

urutorahurosu at 17:35|PermalinkComments(5)めぐる季節 

2010年08月25日

遊びは大事

車のハンドルを握ると、左右に数センチの遊びがありますが、これはハンドルを操作する上で、すごく大切な役割があるのだと、遠い昔に自動車教習所の教官から習ったのを覚えています。
この「遊び」というのは、可動部品の結合部が動くための余裕で、遊びがなくて無理やり動かそうとすると、部品の表面が損傷してしまいます。
人間の骨格にも「遊び」が重要で、遊びによる力の分散が、動物として生きていくためには欠かせない要素なのです。つまり、「遊び」があるから激しい動きをしても、すぐに壊れないようになっているのです。
たとえば体中の関節には関節包があり、背骨の椎骨には椎間板、背骨全体ではS字状の湾曲、足の底には土踏まずのアーチ構造。
口の周りでも顎関節には関節円盤、歯は歯根膜というクッションをはさんで骨に植立して、咬合圧を軽減しています。
今流行のインプラントは、骨の中に直接埋め込む構造で、維持力は強いけれども、力学的に大切な「遊び」がないので、それが問題なのです。
整体で体のバランスを整えられるのも、関節の「遊び」を利用して歪みをとるからなので、子供が寝相悪く布団の上をゴロゴロ転がるのも、ああして自分でバランスをとって整体をしているので、朝起きた時にあんなに元気になるのです。




[遊びの空間]


urutorahurosu at 06:50|PermalinkComments(9)歯にまつわる話題 

2010年08月22日

夏の終わりの阿波踊り

異常なほど暑かった夏も、朝晩の風が秋の訪れをうかがわせるようになると、サンバもそろそろ終わりになり、各地で阿波踊りのイベントが始まります。
浅草サンバや高円寺阿波踊りなど有名どころはギャラリーが多すぎて、撮影中のフットワークが悪く、まるで定点撮影になってしまいます。
というわけで、今回はヨドバシから退院したストロボを引きとっての下北沢の阿波踊り。
とはいえ夜の下北沢は初めてで、どのあたりを流し踊りするのか皆目わからず、囃子の音をたよりにさまよいます。
駅近くはあふれるほどのギャラリーも、一本裏の通りに入れば楽に撮影できるスペースがあり、これが下町の祭りのいいところ。
絶対に笑顔・できれば美人・背景・踊りの構図・・みんな揃っている写真は、なかなか撮れるものではありません。
写真は「女踊り」と「男踊り」














[若者の街で]

urutorahurosu at 22:24|PermalinkComments(2)写真の話 

2010年08月20日

トイデジカメラ

トイデジが好きな人のブログを読んで、レトロチックなカメラを見つけ、あまりのかわいさに衝動買いをしてしまったのが写真のViviCam8027。
まあ、衝動買いといっても18000円程度なのですが、ブラウンカラーが超人気でネットで探してもすべて品切れ。
今月初めから探して、お盆前にようやく1軒だけ在庫ありでゲットできました。
一応日本語の取り扱いマニュアルもペラペラのがついているのですが、字が小さくて読みにくいし、よく理解できません。
トイデジなのに、スマイルモードやマクロモード、動画やホワイトバランス、カラーモードなど、あまり使わない機能も満載のようですが、どのボタンの次にどのボタンを押すとどの機能を使えるようになるのか、まるでわからないので、あれこれいじりすぎてバッテリーの残量が少なくなったり。
まあ、まともに写らないのがトイデジのいいところ。お散歩の友に最適かも。



[散歩の友]



urutorahurosu at 06:01|PermalinkComments(2)写真の話 

2010年08月17日

おいしさの褒めことば

ある人のブログを読んで共感したのが、「おいしさ」を表現する言葉。
確かに最近の旅番組やグルメ番組のレポーターのおネェちゃんは、「やわらか~い」とか「甘くておいし~い」とかの言葉がやたら多いのです。
大事なのは食感でしょうが「あっさり、こってり、もっちり、歯ごたえ、ほのかな苦味、酸味、旨み、のどごし・・・そして香りも」これらの感覚をすべて口の中から膨大な情報として脳が感知して総合的に感じる感覚が「おいしさ」なのです。
今日のような暑い日に、おいしい水で作った氷をガリガリかじった時、「甘くもない」「やわらかくない」氷をレポーターのおネェちゃんは、なんと表現するのでしょうか。
きっと「冷たくっておいしいぃ~」かな。
関さばを食べたタレントが「おいしいですね。まるで鯖じゃないみたいですね」って。鯖を食べたのに鯖じゃないみたいって、最高のけなし言葉ではないのでしょうか。
口の中は超精密な感覚器官です。歯の根っこは1本ずつ歯根膜というクッションで覆われていて骨の中に植立しています。
「歯ごたえ」は、噛んだ時の圧力がその歯根膜の神経線維から発信される感覚で、入れ歯やインプラントでは決して感じることができません。
まして歯垢で汚れた歯、ヤニやニコチンまみれの口や舌では、本当の美味しさがわかるはずもありません。




[のどごし]

urutorahurosu at 06:12|PermalinkComments(8)歯にまつわる話題 

2010年08月14日

お気に入りの旅館

いろいろ温泉も行くのですが、またリピートしたいというお気に入りの宿というのは、なかなかないものです。
数少ないそんな宿のひとつが福島・高湯温泉「安○屋旅館」。高級旅館ではありませんが、客室22室で大露天風呂がウリの、週末はなかなか予約のできない人気の宿で、年に1,2回泊まります。
食事も囲炉裏端で鮎や地鶏や身欠きにしんなどを焼きながら、高級食材はないのにどの皿もきちんと「料理」がしてあり、お客さんはみんな感激の様子。うまい演出です。
ここは露天風呂よりも内湯の湯船からこんこんとあふれるお湯が最高で、早朝の貸切り状態の独り占めの湯は格別です。
お盆休み初日だけ予約できたので、台風最接近の雨の高速道を1時間半。偶然に去年と同じ部屋でした。
雨上がりで福島市街の上空に大きな虹がかかっているのを見て到着。夜は福島市街の夜景と、夜明け前の空には夏のオリオン座。
夜景を表現するのに「まるで宝石を散りばめたような」という言葉を使いますが、遠く離れた夜景なので建物の形が見えずに、本当に宝石をちりばめたような光景なのです。
こういう場所では酔っ払って早寝するので、夜明けのショーをまた観察。その後朝風呂、二度寝を楽しみます。
写真は「夜と朝のあいだに」byピーター・・・古~ぃ。



[夜と朝のあいだ]



2010年08月12日

蚊はグルメ

今年は暑い夏なので、普段は膝から下がむき出しの格好で過ごすことが多いのですが、おかげでそこだけよく蚊に刺されます。
でもいわゆる、プーンという羽音は一度も聞いていないので、いったいどこで刺されているのかわからないのです。
蚊の行動範囲は半径20m程度ということで、家の周りの水溜りをなくせばいいといいますが、それも無理な話です。
血液型が0型の人が刺されやすいとか、酒を飲むと刺されやすいとかよく言われますが、抗がん剤使用中の人は刺されない、という話も聞きました。
蚊も結構グルメなのですねぇ。
蚊にもいろいろ種類はあるようですが、大学時代に一人で北海道サロマ湖の砂洲を歩いていて、突然集まってきた蚊の群れが、厚手のジーンズの布の上から果敢に刺し始めたのには驚いたものでした。
まだ若くて健康で、美味しそうな血の匂いがしたのでしょうねぇ。今じゃ、酒の臭いに寄ってくるのかな。
写真は、酔いどれ蚊の目線で見た品川駅前。




[蚊の目線]



urutorahurosu at 05:21|PermalinkComments(4)めぐる季節 

2010年08月11日

夜明け前

他の人と同室で枕が替わると寝られない性質なのですが、さすがに登山の疲れにアルコールが加わると、ひとたまりもなく寝てしまいました。
なので朝は4時に目を覚まし。そ~っと窓を全開にして、部屋の酒臭いよどんだ空気と山の空気を入れ替えます。
窓は東向き、山ぎわの稜線は少しだけ赤くなっていて、下弦の三日月が上空に見えます。これが上弦の月で隣に寝ているのが彼女だったら、吉田拓郎の「旅の宿」の世界なのですが、あいにく酒臭いオッサン2人。
夜明けごろの空は刻々と変化して、見ていて飽きません。
山際の稜線が光りだすと、適度に雲と青空が混ざっている日は朝焼けがきれいです。
この日は突然遠くに縦スジの雲が現れて、それが朝焼けで赤く染まっています。
どうやら飛行機雲のようですが、この時間に飛んでいるということは、国際線か航空自衛隊なのでしょう。
太陽が顔を出せばショーは終わり。貸し切り状態のお風呂で寝汗を流します。
あ~ぁ、階段を降りる足が痛い。




[赤い飛行機雲]



urutorahurosu at 05:29|PermalinkComments(1)めぐる季節 

2010年08月08日

あれが安達太良山

あれが安達太良山 あの光るのが阿武隈川・・」と高村光太郎の詩に詠われた安達太良山に、10人で初登山してきました。
市歯科医師会の移動理事会は毎年山に行くのですが、今年は福島県の安達太良山。
ロープウェイを降りてから1時間半ほど登ると山頂です。いい天気のはずなのに、途中、雨が降ったりやんだりで、雨具を着たり脱いだり。
山頂は乳首山という岩の盛り上がりで、岩壁の鎖の助けをちょっとだけ借りて登ります。
山頂付近の広場で昼食後、大粒の雨になって、登山客は右往左往。あわてて雨具を取り出したりシートをかぶってうずくまったり。
急いでいたのでザックカバーがどこにあるかわからなくなり、面倒なのでそのまま下山開始。
大粒の雨の中、汗と雨で内外からビショビショの状態で、2ヶ月前から調子の悪かった膝の痛みをごまかしながら「くろがね小屋」に向かって急なガレ場を下るのですが、岩がむき出しになって濡れて滑りそうで、周りの景色を楽しむ余裕がありません。
雨も上がり、くろがね小屋でザックから乾いたタオルを取り出すと、もう絞れるくらいビショビショで、ザックカバーの大切さを痛感です。
去年も今年も雨に降られた登山でしたが、登山口のホテルでの夜のビールはことのほか美味しく、来年までは膝の調子をよくしておこうと思うのでありました。




[あれが山頂]