2008年05月

2008年05月30日

SLの夢

NHKBS2にチャンネルを合わせると、ラッキーなことにSLの特集を放映しています。
「昭和のSL映像館」、23時を過ぎるまで3時間半、昭和時代のなつかしい映像に見入ってしまいました。
過去NHKで放送されたSLの映像が次々に出てきます。九州で活躍していたSLの映像から始まって、最後は北海道まで、超有名なSLからマニアックな小型SLまで、SL現役世代の私にとっても初めて見る画像に心ときめきました。
本当にSLの姿は美しく、クラッシックカメラの機械式シャッターの金属ボディと共通する洗練された「美」があります。あの頃も現在のように写真を本格的にやっていたら、どんなに楽しかったことでしょう。
先頭のSLを最後尾から押して峠を登る補機とのコラボ映像や、初めて北海道に渡った時に函館駅で遭遇したD52の圧倒的な迫力など、次々と記憶がよみがえります。
ハイライトは東北本線奥中山~御堂間のD51の三重連。なんと延々60両の貨車を黒煙を上げながら黙々と引っ張るその姿に、人生の生き方の教訓を見る思いがします。残念ながら大學入学する前の年で三重連は最後でしたが、奥中山には青春時代の思い出がいっぱい詰まっています。
もう一つのハイライトは、かつて東海道本線で「特急つばめ」を牽引したC62の2号機と3号機が、最後の勤務地函館本線で「急行ニセコ」を重連で牽引して5つの峠越えをした雄姿と迫力に参ってしまいました。
C62の2号機にはあの「栄光のつばめマーク」が付いていて、学生時代の北海道一人旅で偶然に、2回乗車した経験があります。
今は京都の梅小路機関区に動態保存されているのですが、無性に会いに行きたくなりました。ああ今夜はSLの夢でも見てしまいそうです。




[今は夢]



urutorahurosu at 23:45|PermalinkComments(0)写真の話 

2008年05月26日

タイムトリップ

沖縄と九州を梅雨入りさせた前線が北上し、運悪く週末だけが雨。
予定していた伊豆は大雨警報ということで計画をすべて変更し、さてどこへ行こうか思案して、佐原に行ってみました。
以前訪れた時はまだ早春で、川沿いの柳も芽吹かず、ただただ寒い思いをしてきましたが、今回は何とか雨にも降られず、柳の新緑が美しい小野川沿いの江戸・明治の伝統商家の立ち並ぶ景観を歩いて、川と人とのかかわりを偲んできました。
佐原は小野川沿いだけではなく、周辺にも多くの古い商家・洋館などが残っており、国の伝統的建築物群保存地区に指定されています。
JR成田線佐原駅には暖簾がかかっていてまるで蕎麦屋さんみたい。そこから旧家の町並みまでシャッター通りの細い道をゆっくり歩いて10分くらい。
小野川では3艘の観光用舟めぐりが、当時の人々と同じ目線でこの町を見せてくれて、まるでタイムトリップしたようで風情たっぷりです。




[船着き場]



2008年05月18日

モンスター

今、学校の先生たちは「モンスター・ペアレント」にずいぶん悩まされているようです。
「モンスター・ペアレント」とは、先生にとんでもない要求やクレームをつけてくる身勝手な保護者のことで、最近話題になっている給食費未払いの親なども、モンスター・ペアレントなのかもしれません。ある公立小学校などは、1クラスに10人ほどもそのような親がいるということを聞きました。
しかしモンスターは学校だけではなく、時々医院にも訪れるようで、同業者同士の酒の席などでは、モンスター・ペイシェントに悩まされるという話も聞きます。
長年開業していると、モンスター・ペイシェントは何人も経験していますが、昔は「歯みがきなんて、女子供がするものだ!」など、健康感の違いによるケースが多かったようですが、最近は患者さんが一方的な権利意識ばかりを主張するケースが多く、モンスター・ペアレントの話と共通するものがあるようです。
同じモンスターでも写真のように可愛いモンスターならば、その場もなごむのでしょうが・・・




[ポケットモンスター]


urutorahurosu at 22:55|PermalinkComments(0)歯にまつわる話題 

2008年05月05日

貴婦人

「貴婦人」と言われて連想するのは、鉄道ファンならばC57型のSLで、そのバランスのとれたフォルムは、まさに貴婦人の名にふさわしいですが、写真を趣味とする人にとって「貴婦人」といえば、奥日光小田代ヶ原の、樹齢70年の一本の白樺の木です。
この一本の白樺を撮影するためだけに、全国からアマチュアカメラマンが殺到するので、車の排ガスを規制するために一般車はすべて乗り入れ禁止になり、戦場ヶ原から1時間歩くか低公害バスに乗っていくかどちらかでしか行けなくなってしまうほどのモテモテのセレブです。
一度その彼女に会ってみたいと思い、GWの快晴の朝に低公害バスに乗って行ってみました。
標高1400mのそこはまだ、新緑の葉は一枚もなく冬枯れの曠野のままで、まだ化粧前のスッピンの状態でしたが、車の騒音もカメラマンの砲列もなく、いろは坂の大渋滞とは無縁の聖地でした。
次回は小田代の舞台で、カラマツの黄葉の金屏風をバックに着飾った、艶やかな彼女と再会したいと思いながらシャッターを押して、帰りのバスを待ちました。



[Suppin]



urutorahurosu at 06:20|PermalinkComments(0)写真の話 

2008年05月01日

わさびの花

わさびの花は4月になると、白い十字架のような花を咲かせます。
飯田線の帰り、せっかく晴れたので、安曇野のジャンセン美術館とわさび田に立ち寄ってきました。
ソバ花の頃や初夏や晩秋の頃に何度か訪れましたが、わさびの花の咲く頃は初めてです。
近くの山々の背後には、北アルプスの白い山並みがまるで屏風のように広がり、菜の花の黄色、わさび畑の緑と白い花、八重桜の濃いピンク、わさびを育む澄みきった万水川の流れと水車、のどかな春の景色にうっとりしてしまいます。
ここは入場が無料なので激安バスツアーのメッカになっていて、旅行業者にとってはありがたいスポットなのだと思います。とにかく広いので、他の観光客もあまり気になりません。
私もそんなツアー客に混じって、帰りに大きめのわさびを一本購入。
JR大糸線穂高駅から車で5分(レンタサイクルもあり)。駅近くの碌山美術館や、山麓方面の数々の美術館と組み合わせると素敵です。




[わさび田の春]